子どもに離婚をどう伝える?年齢別に気をつけたい声かけのコツ

離婚を決めたとき、親として一番悩むのが「子どもにどう伝えるか」ではないでしょうか。
子どもを傷つけたくない。できるだけ安心させたい。でも、嘘はつきたくない——。
そんなふうに、気持ちが揺れ動くのは当然です。

とはいえ、何も伝えずにいると、子どもはかえって不安や混乱を抱えてしまうこともあります。
大切なのは、“年齢に合った伝え方”で、子どもの心を守ること。

このブログでは、離婚を子どもに伝えるときの基本的な考え方と、年齢別に気をつけたい声かけのポイントをご紹介します。

第1章|伝える前に知っておきたい3つの前提

子どもに離婚のことを伝える前に、知っておいてほしい大切なことがあります。
それは「どんな伝え方をしても、子どもにとって“衝撃ゼロ”にはできない」という現実です。けれど、伝え方次第で、子どもが感じるショックや不安を和らげることはできます。
そのためにも、次の3つの前提を意識しておくことが大切です。

① 子どもは親の変化を敏感に感じ取っている

「まだ何も言っていないから大丈夫」と思っていても、子どもは大人が思う以上に家庭の空気の変化に敏感です。
言葉で伝えなくても、表情・声のトーン・生活の違いなどから、“何かがおかしい”と感じ取っています。だからこそ、「子どものために隠す」ことが、かえって不安を増やすこともあるのです。

② 子どもは「自分のせいかも」と思いやすい

特に小さなお子さんの場合、「両親が別れるのは自分が悪いから」と感じてしまうことがあります。
だからこそ、「あなたのせいじゃないよ」とはっきり伝えることが何より大切です。

③ 伝える時期と内容は、年齢と発達に応じて調整を

すべてを包み隠さず伝えればいい、というわけではありません。
逆に、何も伝えないのも逆効果。
子どもの年齢や理解力に応じた“伝え方のバランスがとても重要です。

次章からは、年齢別にどんな声かけが適しているのかを具体的にご紹介します。

第2章|年齢別:子どもへの伝え方のポイント

離婚の伝え方は、子どもの年齢や発達段階に応じて変えることが大切です。
ここでは、年齢ごとの伝え方のコツと注意点をご紹介します。

◆ 3〜6歳(幼児期):短く、分かりやすく

この年齢の子どもは、抽象的な話は理解できません。
大事なのは、「ママとパパは別々に住むようになるよ」など、具体的かつ簡潔な言葉で伝えることです。

ポイント

  • 理由を深く語るよりも、「お互いが仲良くできなくなった」などシンプルに。
  • 「あなたのせいじゃないよ」と明確に伝える。

「これからもママとパパはあなたのことが大好き」と繰り返す。

注意点

・突然の変化に不安定になりやすい時期です。
・生活リズムや愛着の対象(保育園・ぬいぐるみなど)をできるだけ変えないよう配慮を。

◆ 7〜12歳(小学生):安心を中心に説明する

小学生になると、**「なぜ離婚するのか」「今後どうなるのか」**という疑問を持ちます。
だからこそ、「どうして?」「これからどうなるの?」に答えてあげることが大切です。

ポイント

  • 理由は簡潔に説明し、「あなたの生活は守られる」という安心感を与える。
  • 「学校は変わらないよ」「今まで通り週末はパパと会えるよ」など、生活の具体例で示す。
  • 不安や質問を聞いてあげる姿勢を大切に。

 注意点

・「ママが悪い」「パパが悪い」と片方を責めないように。
・子どもがどちらかの味方をしないよう配慮が必要。

◆ 13歳以上(中高生):一人の人として対話を

思春期の子どもは、すでに親の関係性や状況に気づいていることもあります。
この年齢では、一方的に伝えるよりも「対話」が大切です。

ポイント

  • 状況をある程度正直に伝える(不倫などは言葉を選びつつ)。
  • 「あなたはどう思う?」と意見を聞く時間を設ける。
  • 「どんな状況でも、私たちはあなたの親であることは変わらない」と明確に伝える。

注意点

・怒りや戸惑いなど強い感情をぶつけてくることも。
・批判的な言葉に過剰に反応せず、受け止める姿勢を大切に。

第3章|伝えたあとのフォローで大切なこと

どんなに気をつけて伝えたとしても、子どもは少なからずショックを受けたり、不安定になったりします。
大切なのは、伝えた“あと”の関わり方です。

ここでは、離婚を伝えたあとの親の姿勢や、子どもへのフォローで大切にしたいことをお伝えします。

◆ 子どもの反応は「様子を見る」ことが大事

すぐに感情を出す子もいれば、何も言わず我慢する子もいます。
表面的には落ち着いて見えても、内面では大きく動揺している可能性もあることを忘れずに。

しばらくの間は、いつも以上に様子をよく見て、変化があればそっと寄り添うようにしましょう。

◆ 「親は変わらずそばにいる」と何度でも伝える

離婚後の生活が始まっても、「私はあなたの親であり続ける」というメッセージを繰り返し届けることが子どもの安心感につながります。

「一緒に暮らさなくなっても、ママ(パパ)はあなたのことを大切に思ってるよ」
「会えない日も、ちゃんと気にかけてるからね」

──そんな言葉が、子どもの心に届きます。

◆ 新しい生活の中で「安心」を取り戻せるように

離婚後、子どもが慣れ親しんだ環境が急に変わると、それが大きなストレスになります。 引っ越しや転校がある場合は、事前にしっかり説明し、不安を受け止める姿勢が必要です。また、生活の中でできるだけ「変わらないもの」を保つことも効果的です。
たとえば、好きなぬいぐるみ、習いごとの継続、祖父母との関係など、“子どもが安心できる拠り所”を意識して残してあげましょう。

まとめ:子どもへの伝え方に「正解」はなくても、できることはある

離婚は、子どもにとっても大きな環境の変化です。
どんなに気をつけて伝えても、少なからず不安や寂しさを抱えるもの。
だからこそ大切なのは、**「どう伝えるか」だけでなく、「どう支え続けるか」**です。

子どもに離婚を伝えるときには、年齢に合わせた言葉選びや伝え方の工夫が必要です。
そしてその後も、「あなたを愛している」「あなたには何の責任もない」というメッセージを、繰り返し届けていくことが、安心につながります。あなたが今、どんなに悩み、迷いながら子どもへの伝え方を考えているとしても、
その思いがきっと、子どもにとっての支えになります。

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